「乳房再建体験者さんとのお話会」報告



初企画「乳房再建体験者さんとのお話会」開催終了しました。
3名の体験者の方がスピーカーを引き受けて下さり、5名の参加者さんとともにお話を聞かせていただきました。
スピーカー3名のうち、2名は自家組織、1名がインプラントと、それぞれのメリット/デメリットがわかるよう配慮してくださったので、とても貴重な時間になりました。

また、お話を聞かせていただいた側の皆さんも、普段から情報収集を念入りにされている方たちで、それぞれお持ちの情報を共有・交換してくれました。


  • どうやって病院や先生を選んだのか
  • どうしてその術式を選んだのか
  • 再建手術の入院期間や絶対安静期間のこと
  • それぞれの術式のメリット/デメリット
  • 脂肪注入について
  • 再建後の修正について
  • 術前の体重管理(脂肪の調整)が必要かどうか?
  • 術後の通院頻度について


・・・などなど、メモしきれないくらい様々なトピックスがあがりました。
会の後半では、3名のスピーカーの方の再建した乳房(自家組織の方はドナーとなった部位まで)を実際に見せていただき、感触も体感させてもらいました。
ここまで綺麗に再建できるんだ!という驚きを隠せません。医療技術の進歩と人間の身体が秘めているチカラって本当にスゴイ!
「次の手術で使う軟骨をここ(腸骨のあたり)に保管(埋め込んで)してあるんです~」なんていう衝撃発言も!
また、体重が増えると、(自家組織の場合)ドナー部位の脂肪の特徴を継承して脂肪が付くため、アンバランスになってしまうそうで、体重管理には気を付けていらっしゃるというお話もありました。


今回の会のために、乳房再建に関する小冊子を提供していただいたのですが、その冊子の後ろに、”「乳房再建手術」はオーダーメイドの手術です”と書かれていました。
実際に体験談を聞き、再建された様子を拝見すると、まさにその通りだと実感します。
ご本人のライフスタイル(結婚しているか、未婚か、将来的に子供を産む可能性があるか、仕事をしているか、お子さんに手がかかる時期か、手術のためにどれくらいお休みが可能か、病院は通いやすい場所かなど)や、何より最終的にどうしたいか(なりたいか)という価値観、落とし所がそれぞれ違います。そもそも人間の身体はひとりとして同じではないし、乳がんの手術も人によって違います。

時間が経ったからできないということはなく、再建はいつでもできる。
だから納得いくまで、症例を見せてもらう(見せてもらえる症例が一番きれい)、経験者の話を聞かせてもらう。
自分の希望をまず伝えて、今できることは何か?(医療技術や保険適用範囲などはどんどん変わっていくので)時間が経てば選択の範囲が広がるのか?を確認する。
・・・という体験者さんからのアドバイスが心に残りました。


言い出しっぺのわたしは、呼びかけて場を提供するだけの立場で、スピーカーを引き受けてくださる方には貴重なお時間を割いていただき、ご負担も大きいことは重々承知していますが、今後も乳房再建に限らず、情報共有できる場を持っていけたらと思っています。
ご自身の経験を伝えてもいいよという方は、ぜひスピーカーとしてご協力ください!
また、こんなお話が聞きたい、相談したいという内容があれば、お知らせください。できる範囲でアレンジさせていただきます!

お話会の様子